『ある大阪の女』 2

『ある大阪の女』は、素晴らしい作品だったが、これについては、プロデューサーの金子正且氏が、『その場に映画あり』で話している。
それによれば、私が舞台を大阪南部と書いたのは、間違いで、尼崎市とのこと。
映画の冒頭で、1両のみの路面電車のような鉄道が出てきたので、大阪南の阪堺電鉄だと思ったが、これも阪神電鉄の支線であるようだ。
また、やたらに工場や岸壁が出てくるのは、尼崎を見せていたのだろう。

この企画は、「監督の須川栄三が大阪生まれ、団令子も京都出身なので、関西物の溝口健二の名作をやれば、はまるのでは」と金子氏が考えたのが、発端とのこと。
素晴らしい企画である。

ここでの団令子は、大変よくやっているし、山茶花究や小沢栄太郎らとのやり取りはとてもリアルですごい。
大人の映画と言う感じである。
団令子の真面目な妹が、とてもしっかりした演技だと思ったら、宝塚歌劇団の初風淳だった。
その後、月組娘役のトップになり、『ベルサイユのバラ』でも活躍した。

今は、どの映画も、「お子様映画」と言う感じしかしないに比べれば、格段の差と言うべきだろう。

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コメント

  1. 木剄士郎 より:

    ある大阪の女
    それは是非とも見たいのですが 、どこで見ることができますか?

  2. さすらい日乗 より:

    いずれ放映されるのでは
    先日、日本映画専門チャンネルの「日の当たらない名画」で放映されましたので、また放映されるでしょう。
    なければリクエストしたらいかがでしょうか、担当は喜ぶと思います。