先日、荻窪のベルベットサンで行われた「ぐらもくらぶ」の「ぷちぐら・イベント」で、岡田則夫さんが、SP盤『こどもオリンピック』を紹介されていたことを、同イベントのネットのUstreamで知った。
これは、1936年のベルリン・オリンピックの際、女子平泳ぎ200メートル決勝で、日本の前畑秀子選手が優勝し、その実況放送は「前畑がんばれ!」として、日本中が熱狂し有名になった河西アナウンサーの放送がある。
それを小学生くらいの女の子が、そっくりそのまま真似して放送するという珍盤レコードなのである。
最初は、平然と語っているが、次第に興奮し、最後は絶叫に至る、それをきちんとしゃべっている奇妙としか言いようのないレコードなのである。
岡田則夫さんのお話では、こういうものは「あやかりもの」と言って、何かが大ヒットすると、それに似せたり、あやかったレコード盤を作る習性がレコード業界には昔からあり、これもその一つだそうだ。
そして、このSP盤は、いつどこで買ったかは忘れたが、実は以前から私が持っていたもので、昨年の11月に横浜市栄図書館で、岡田則夫さんに『横浜で交差した音』をやっていただいたとき、その記念のお土産に差し上げたものなのである。
私の家に秘蔵しておくより、こうした珍盤も、その価値が分かる岡田さんなら、有効に活用していただけると思っていたが、早速使っていただき、本当にありがたく思う次第です。
それにしても、このレコードのパンチ力はまことにすごいので、是非機会があれば、他のイベントでも紹介してください。
因みに、私がSP盤を収集していたのは、30年近く前、独身時代の数年間である。
やめた理由は、SPは、そのジャンルがほぼ音楽に決まっているLPに比べ非常に範囲が広く、コレクション道に入り込んだら、到底まともな生活ができなくなるのではと思い、5年間くらいでやめたのである。
コメント
子供オリムピックSP盤のお礼
頂戴しましたレコードをさっそく使わせていただきました。ありがとうございました。司会者も初めて聴いたと驚いていました。遅くなりましたがお礼まで。
本当に良かったと思いました
岡田さんに差し上げて、本当に良かったと思いました。あんな変なレコードもあったことが広く分かればまことに幸いです。
ところで、なぜあのレコードで、「前畑」の名を言わず、「日本の女子」などと言っているのでしょうか。
当時は、個人の名前を連呼するのが憚れたのでしょうか。あるいは何らかの形でNHKに関係するものだったので、NHKの個人名は宣伝しないという方針に従ったのでしょうか。以前から聞くたびに不思議に思っていました。