『敵は本能寺にあり』

自民党の谷垣現総裁を総裁選不出馬に追い込んだことで、石原幹事長が、明智光秀と言われているようだ。
石原が、明智光秀のごとく、一たんは天下を取るが、豊臣秀吉の反撃で三日天下になるか否かは、まだ分からないが。

さて、この明智光秀の「敵は本能寺にあり」をそのまま題名にした映画がある。
1960年の松竹京都の『敵は本能寺にあり』である。
監督が大曽根辰保で、主演は先代の七代目松本幸四郎である。
織田信長は、田村高広で、その他豪華キャストだったと思う。
松本幸四郎は、今の幸四郎とはかなり感じが違い、大変スケールが大きく、その分不器用だったが、武将や高貴な人物などを演じると、泰然自若とした姿は、他の者にはないものだった。

映画『日本の一番長い日』での、昭和天皇や、映画『侍』での井伊直弼なども、実にぴったりの役だった。
この人のような役者の大きさというものは、阪東妻三郎にも見られるものだが、こうしたものは今の役者というよりは、俳優になった現在では容易には見られないものである。

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