続いて、1970年の東宝の『バツグン女子高生・16歳は感じちゃう』を見る。
ポスターが吉沢京子の顔が一番大きくなっているので、内藤洋子は出ないのかとよく見ると端の方にある。
地方の高校に吉沢京子が転校してきて、悪ガキは「ミス岡目高校」だと騒ぐ。
岡目高校は、やはり小田原城内高校である。
悪ガキは、矢野間啓二、頭師孝雄らで、頭師は天才子役兄弟の一人だったが、今は誰も知らないだろう。
悪ガキの中に水谷豊かがいるが、出番も少なく、セリフもほとんどナシ。少し捻ていて育ちの悪そうな水谷は、東宝のカラーには合わず、大映で売れた。
新校舎建設のため、テニスコートの敷地がホテル会社に売却されることから話が始まり、大学生で教育実習に来ている内藤洋子、その兄で医者の夏木陽介、馴染みの芸者の牧紀子らが、高校の教頭藤木悠、市役所助役堺左千夫らの悪事を生徒らと一緒に暴く『青い山脈』になる。
タイトルに牧紀子があるので、なぜかと思うとやはり芸者だった。大変な美人だが、いかにもそれ風で、芸者かクラブのマダムくらいしか役柄がなかったのは不幸だった。
この映画も、『我ら劣等生』も、高校の校長は十朱久雄だが、この人の知性と品の良さが、校長にぴったりだったのだろう。
最後は、その島の元々の所有者で、ブラジルから帰国してきた上田吉二郎の意思で、無人島にテニスコートを作り、生徒らが作ったドラム缶の船で無人島に行くことですべてが解決されてハッピーエンド。
吉沢京子を何とかしてよく見えるように苦心しているが、やはり内藤洋子の前では比較にならない。
こういう品格がある清純派の女優は今はもういないね。
監督は松森健で、ヒットしたようで続編も作られているので、見てみたいものだ。
コメント
Unknown
この作品に関しては、私は吉沢京子の方ですね。
内藤洋子はこの時はもう25歳で、もうアイドル感はあまり感じられませんでした。
この歳に引退したんですよね。
吉沢京子は庶民的な吉永小百合って感じで良かったですよ。
因みに続編もCSで放送されたのを観ましたが、こちらの方が良かったです。
好き嫌いの違いですね
吉沢京子は、どうも田舎臭くてダメでしたね。
上田吉二郎の孫としては、ぴったりの役でしたが。