『希望の国』

話題の作品をやっと先週見た。

意外にも館内は中高年の男女で一杯だった。

このような原発問題への関心があるのに、なぜ自民党は大勝利し、「卒原発」をかかげた未来の党などの反原発政党は大惨敗したのだろうか。

もちろん、政治と映画への関心は違うというのだろうが。

さて、あまりに淡々としたテンポに引き込まれて3分の1位は寝ていたので、正確な筋はよくわからない。

ただ、この監督の園子温という人は、結構なタマだと思う。

ほとんどテクニックを使っていないように見えて、相当に技巧を使っていると思う。

今村昌平の『にっぽん昆虫記』や『赤い殺意』がリアリズムのように見えて、本当は作り上げた世界であると同様に、この園子温の世界もそのように思える。

一応、もともと認知症気味の大谷直子が、雪で白くなった被災地で、炭坑節を踊るシーンは美しかったと言っておけば十分のような気がする。

シネマジャック

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