ニューオリンズを舞台にした作品と言えばテネシー・ウィリアムズの『欲望という名の電車』だが、シドニー・ポラックの映画『雨のニューオリンズ』も、最後がニューオリンズで、街中が出てくる。
実は、この映画はテネシー・ウィリアムズの1幕劇『財産没収』をアダプトしたもので、シナリオはかのコッポラなのである。
ナタリー・ウッドと当時は新人だったロバート・レットフォードの恋愛悲劇で、なかなか面白かった。
わずか20枚くらいの1幕劇を2時間近くの映画にしたハリウッドの手腕に感心した覚えがある。
コッポラは、映像の力をよく指摘されるが、シナリオ・ライターとしてもたいしたものだ。コッポラが書いたシナリオとしてはミュージカル『フィニアンの虹』もあった。いずれも既存の劇を基にしている。