BSで録画しておいた西部劇、1958年でカラー、テクニラマ方式で色彩が非常に綺麗である。
コロラド州で、鉄道の敷設が行われていて、列車強盗団一味から、鉄道建設の労働者の給料輸送を鉄道会社から依頼されたジェームス・スチュアートが主人公。
面白いのは、彼は以前は鉄道の保安官だったが、強盗団の片割れと疑われて首になり、以後はアコーディオンを弾いて金を得ていること。
言わば街頭音楽家であり、彼の歌も聴ける。感じとしては、ポルカ風である。
鉄道もふんだんに出てきて、SLが疾走するシーンは迫力がある。
列車強盗団の中にオーディー・マーフィーがいて、これが敵なのか味方なのか途中まで分からない。
だが、なんと彼はジェームス・スチュアートの弟で、もちろん最後は善玉になり、精錬所での銃撃戦で死んでしまう。
なかなか面白い、よくできた西部劇だったが、この邦題はおかしいのではないだろうか。
原題は、「night passage」 だが、この「passage」は道ではなく、節,あるいは曲だと思う。
夜の道の場面など、どこにも出てこないのだから。
むしろオーディー・マーフィーは、悪人らの巣窟で、兄ジェームス・スチュアートの弾くアコーディオンに感動して善玉に返るのだから、これは『夜のメロディ』とでもすべきではないかと思った。