4月19日土曜日の午後2時から、横浜市中央図書館で「映画『細雪』の戦後史」をすることになりました。
三島由紀夫も日本の近代文学の最高作品と賞賛する谷崎潤一郎の『細雪』は、戦時中から秘かに書き継がれ、戦後の昭和23年に発表されると、すぐにベストセラーとなりました。
そして早くも25年には、新東宝で監督阿部豊、長女花井蘭子、次女轟夕起子、三女山根寿子、四女高峰秀子で作られており、この年の新東宝で最高のヒット作となりました。
さらに、34年には大映が、監督島耕二で、轟夕起子、京マチ子、山本富士子、叶順子の豪華女優陣で公開しています。
そして、昭和58年には、東宝が市川崑監督、岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子、石坂浩二で製作しており、市川監督は
「東宝でも今後、こんな贅沢な映画は作れないだろう」と言ったほどの絢爛豪華な作品となっています。
この花見のシーンの美しさは、思わず息をのむほどでした。
また、それぞれの作品での、特に女性の描き方は、時代を強く反映しており、大変興味深い内容となっています。
そこで、3作品のハイライトを比較上映し、作品と時代を考えてみますので、お時間のある方は、中央図書館5階会議室にお出でください。