『母・肝っ玉とその子供たち』

「肝っ玉」と言っても、京塚昌子ではない。ブレヒトの劇であるが、なんと言っても大竹しのぶが最高だった。
演技が上手いのは充分分かっていたが、歌もこれほどまで上手いとは本当に驚いた。歌手としても、美空ひばり以来の才能だろう。
ともかく、ブレヒトの劇で初めて感動した。
私は、俳優座・黒テント系のブレヒト信者ではないので、ブレヒトと騒がれても少しも良いとは思わないが、この新国立劇場の大竹しのぶのは最高だった。
脇役も、昨年『ナイン』を見て贔屓になった福井貴一、山崎しゅう、デビュー当時から注目してきた秋山菜津子など、とても良かった。いつもはやりすぎの梅沢昌代が、語りをおとなしく勤めていておかしかった。

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