神戸でピンク映画2本

先週の金曜日は、本当は別のことをするつもりだったが、相手側の都合が悪くて、神戸映画資料館に行き、渡辺護監督の映画を2本見た。
今や、社民党と並び絶滅危惧種と言われるピンク映画の旧作が見られたのは、非常な幸運だった。
初めて神戸映画資料館に行ったのだが、三宮あたりにあるのかと思っていたら、非常に遠い、新長田であった。
もっとも、東京のラピュタや神保町シアターも東京の中心にあるとは言い難いのだから事情は同じだろうか。
六甲颪が寒い中、新長田の神戸映画資料館に行き、まずは渡辺護の初監督作品、1965年の『あばずれ』
これは、印刷会社の社長を経理の男と、社長の後妻に入ったバーのマダムの左京未知子が殺してしまう。純朴だった一人娘が夜の女になり、次第に悪になって二人に復讐するもの。渡辺は、『雪之丞変化』を元にして脚本を作ったそうだ。1965年なので、主に東京の下町が舞台で、高度経済成長以前の貧困が映像になっていて面白い。左京は、新劇女優の東恵美子に似た美人だなと思う。
2本目は、脚本が大和屋竺で、群馬の四万温泉でロケされている『マル秘湯の町・夜のひとで』で、温泉地でエロ写真、8ミリ映画などを作って儲ける夫婦と相棒の男の話。
明らかに、今村昌平の『エロ事師たち』たちを念頭においているが、もっと侘びしく喜劇的である。
1970年というピンク映画最盛期なので、時々カラーになる。

ここの館長の安井さんは、5,000本ものフィルムを所有されているとのことだが、すごいと言うしかない。
新長田駅に行く、再開発されたビル街の店で、ぼっかけ焼きそばとビールでとりあえずの腹ごしらえをして、宿舎の宝塚に向かう。
JR西日本も東海道線に色んな場所に行く電車を走らせているが、尼崎で福知山線に乗り換えて宝塚に着いたのは、7時で、共産党が騒いでいた。
新長田駅前では、公明党の候補の演説に、小泉純一郎が来ると看板が出ていて、公明党支持者が寒空の中で、純一郎を待っていた。
どちらにも民主党の姿はなかったのも選挙情勢なのだろうか。

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