ブラジルという国

ブラジルが、リオ・オリンピックで注目されているようだが、ブラジルは非常に興味深い国である。

以前、アメリカ大陸で商売をしていた方に話を聞いたことがあるが、ブラジルはアメリカと似ているというのだ。

それは、アメリカ、カリブ海などの新世界では、人種、民族によって業種が決められていることが多いが、アメリカとブラジルはそれが少ないというのだ。

中南米の国では、金融はユダヤ人、電気器具販売はドイツ、肉食業は東欧など、人種ごとに業種が決められていて、そこに新規参入することが難しいというのだ。

だが、ブラジルとアメリカでは、比較的新規参入が自由で、それが両国の経済的活力の原因の一つではないかというのだ。

                  

アメリカと同様に、ブラジルも移民の国で、旧宗主国のポルトガル、さらにスペインはもちろん、ドイツ、イタリア、中東のアラブ諸国からも多くの移民が来ており、日系人も130万人もいるのはご承知のとおりである。

日産のカルロス・ゴーンは、レバノン系のブラジル人で、フランスに留学してルノーに入った。

このように文化的にはブラジルはフランスの影響が強く、映画作家も多くはフランスで映画作りを学んでいて、ブラジル映画はフランス映画的である。

また、音楽ではピエール・バル―が『男と女』で、「サラバ―」を歌ったようにブラジル音楽への尊敬を描いている。

ブラジルの持つ多様性は、この国の活力の元であり、将来も期待できると私は思う。

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