大学時代は、いろんなアルバイトをした。印象に残るアルバイトは、お祭りの夜店の金魚すくいである。
大学の先輩の知りあいが、テキヤで、その方を通して祭りの金魚すくいの店をやった。
下高井戸近くで、その日は、「別の祭礼があって行けないからやってくれ」とのことだった。
ここでも結構競争があり、その年行かないと、来年はもうだめというしきたりのようだ。
9月の土曜日の午後から始めて、10時近くまで、1回100円で、2万円以上の売り上げがあり、約束のアルバイト代を余計にくれた。
私のような若い男がやっていたので、子供たちは近づきやすくてよく売れたのだとのことだった。
金魚すくいが上手なのは、小学校6年くらいから中学生くらいの女の子で、一人で20匹くらい取る子もいた。
さて、ショバ代だが、7時ころ若い男が来た。
「兄弟!」と呼びかけられてびっくりしたが、電気代で300円だった。
当時から警察等の取り締まりが厳しく、ショバ代を多額に取ってはいけないことになっているのである。