ビデオで確認すると、最後はこうだった。
戦いが終わり、百姓が晴れ晴れと田植えをしている。
田植歌の音頭取りは土屋嘉男、横笛が藤原鎌足。
志乃(津島恵子)が勝四郎(木村功)の無視するように通り、田植えに加わり、大声で歌う。民青的な歌が恥ずかしい。
勘兵衛(志村喬)と七郎次(加東大介)が、4人の侍の墓標の前に立ち田植えを見ている。
勘兵衛「また、負け戦だったな」
七郎次「・・・」
勘兵衛「・・・勝ったのは百姓たちだ、わしらではない」
終曲。
この苦渋。
勘兵衛が抱いている戦いへの、重苦しい忌避感や反省は、黒沢の自分は戦争に行かず、生き残ってしまったという苦悩だったと思う。