日活ロマン・ポルノに先駆けた、1971年の東映ポルノ。主演のバスト98の池玲子は、16歳だったという。巨乳タレントのはしりだろう。
話は、伊勢で蛸壺を作ったという多胡家の娘・池が、伊豆戸肥温泉で芸者になり、持ち前の「タコツボ」で性教祖・名和宏らとセックス勝負して勝つ、という喜劇。監督は京都の「トラック野郎シリーズ」の鈴木則文。
由利徹、芦屋雁之助、大泉幌ら喜劇人が総出演。
田中小実昌、佐藤重臣らも特別に出演。
艶笑喜劇だが、池の演技には驚く。
全くの素人だったはずだが、堂々たる芝居。妹が同じく、この映画でデビューした杉本美樹。
杉本は、先日亡くなられた黒木和雄の傑作『祭りの準備』での好演が印象的。
二人の母は、ピンク映画の初期の大スター松井康子で、すごい貫禄。
この人は、なかなか美人である。
男優はほとんど死んでいる。
小池朝雄、川谷拓三、大泉幌、由利徹など、いまだ元気なのは、山城新吾ぐらい。
今回はなかったが、同じ東映の『東京ふんどし芸者』(1975年 監督野田幸男)もいずれ是非上映してほしい作品である。