岡田真澄の死亡記事で、日活入社後『初恋カナリヤ娘』でデビュー、『狂った果実』等の石原裕次郎映画に出た、と書いてあったが、これは間違いで、『太陽の季節』である。
裕次郎作品での共演は多く、『嵐を呼ぶ男』の他、『幕末太陽伝』では、品川宿の旅館の丁稚で、岡っ引きから「お前は異人か」と冗談を言われ、「滅相もない」と言うギャグがある。
長い芸歴だが、意外にも主役は少なく、東映ポルノの『鍵』くらいだろう。
パントマイムのヨネヤマ・ママコとの契約結婚、その前に嵯峨三智子との交際も有名だった。
藤田みどりとの再婚、離婚、さらに現夫人との結婚など、話題の多い、言わばタレント的役者のはしりでもあったが、その根は真面目な脇役だったのではないか。
裕次郎、岡田真澄、そして浅丘ルリ子と草創期の日活はきわめて非日本的な、バタ臭いスターの映画会社だった。