『海猫』を見た

見ようと思った映画が明日からだったので、東映に行き『海猫』を見た。館内に入る時、「『海猿』はこちらですよ」と掃除のおばさんに言われた。従業員が題名を憶えていないようじゃ、と思う。

谷村志穂原作、筒井ともみ脚本、森田芳光監督。伊東美咲初主演映画。
話は簡単で、函館に住む伊東が、漁師の佐藤浩一に惚れられ結婚し漁師町に来る。
佐藤には、漁師にならず函館で絵を描いたりしている弟・仲村トオルがいる。
伊東は次第に粗野な佐藤に失望し、知的な仲村にひかれ彼との間に子供までできてしまう。佐藤と仲村との喧嘩の中で、伊東は崖から身を投げて死ぬ、と言うものである。

森田の映画はいつも嘘くさいが、これはその最たるものであろう。
佐藤が、まず漁師には見えない。三人とも旅行番組で北海道に来たタレントである。
佐藤は、女と見ればやることしか考えていない粗暴な男なのだが、そうは見えない。最後に、十数年ぶりに佐藤のところに長女が会いに来るが、そのときの佐藤の姿、形が前と全く変わっていないのも、変だ。緒方拳がよくやる老人顔も変だが、これも実におかしい。
伊東美咲は、気の抜けた夏目雅子みたいだ。
唯一の見るべきは、母親の白石加代子で、この人の怪演は楽しい。
最後に流れるMISHAの主題歌、以前CDも持っていたがMISHAってこんなに気持ちの悪い歌い方をする歌手だったのか、と唖然とした。

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