『拳銃は俺のパスポート』のラストは本牧D埠頭だった

宍戸錠さんが、「日本ハードボイルド映画史上最高だ」と言い、私も同意するのが野村孝監督の1967年の日活映画『拳銃は俺のパスポート』のラストは、横浜の埋立地での、佐々木孝丸、杉良太郎、江角英明のヤクザ中途の決闘である。

ここは、本牧CかDか、以前から決められないでいた。

昨日の午後は、横浜市港湾局のOB会の施設見学会があり、本牧と南本牧埠頭の整備状況を現地で見学した。

まずは、本牧D埠頭の再整備現場に行った。

ここではコンテナの荷捌き方式をストラドル・キャリア方式からトランス・テナー方式に変えるためのヤードの工事が行われていた。

これは、荷捌きの効率化のためのヤードの工事で、併せて本牧A埠頭の利用者が大黒ふ頭に変わり、使用されなくなって出てきた廃材を使って工事しているのだ。

この際に本牧ターミナルビルの屋上から全体を見ていて、『拳銃は俺のパスポート』のラストは本牧D埠頭だったことを再確認した。

あのシーンは早朝霧で、周囲がよく見えず、場所が特定しにくいのだが、わずか遠くにセメントサイロらしき塔屋が見える。

これは今もある、本牧D埠頭の奥のセメントサイロなのだ。

1967年当時、D埠頭は埋立が終了したばかりで、埋立地の他は、岸壁と道路しかできていない。

その中で、日本映画史上、歴史に残る場面が展開されるのである。

だが、この場面は実は野村孝ではなく、セカンド助監督だった長谷部安春が撮ったとのことだが。

南本牧埠頭については、また書く。

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