ベテラン女優で、劇団文化座の中心メンバーだった鈴木光枝がなくなられた。1957年に主催者で夫の佐々木隆が死んだ後は、娘の佐々木愛に受け継がせるまで、ずっと代表だった。
88歳。
多くの記事がベテラン新劇女優と書いてあった。間違いではないが、鈴木と佐々木の戦前から戦中、戦後の軌跡を見ると、新劇というのには多少疑問を感じる。
佐々木と鈴木は名優井上正夫が主催した井上演劇道場の出であり、井上が「新劇でもなく商業演劇でもない中間演劇」を提唱したように、彼らは俳優座、文学座、民芸のような所謂新劇とは多少違った道を歩いてきた。
彼らのレパートリーには、『荷車の歌』『サンダカン八番娼館』『越後ゴゼ日記』のように、後に映画化されたものもあり、商業的というか、一般市民に理解しやすい普通の芝居が多かった。
一方で、三好十郎の戦中期の傑作『おりき』や、戦後の日本における実存主義演劇作品の代表とも言える『その人を知らず』などもある。
佐々木隆という人は、優れた演出家だったらしいが、出身が井上演劇道場という、戦前から戦後の「新劇」の中心であった築地小劇場でなかったことが、異色たらしめたのだと思う。
鈴木の娘が女優の佐々木愛であることは言うまでもない。
コメント
女優 鈴木光枝がすごい!
女優の鈴木光枝さん死去スポーツニッポン女優で、新劇界の重鎮として老け役などで活躍した鈴木光枝(すずき・みつえ、本名佐々木光枝=ささき・みつえ)さんが22日午前2時45分、心不全のため千葉県柏市の病院で死去
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