溝口健二の映画『新平家物語』は、あまり評価の高くない作品だが、各シーンの完成度が高く、たまに部分を見ると感動する。
今日は、ラストの比叡山の僧兵が神輿を担ぎ出して山を下るシーンを見たが、群集また群集にシーンがすごい。いくら人件費が安かったからといえ、この大群衆シーンは、祇園祭りの場面と同様にすごい。
この平安時代末期も宗教が政治に大変口を出したのである。
翻って、現在も創価学会・公明党が政治に大きな力を持っている。
その理由は、現在のように繁栄した日本の社会でも、必ず数パーセントは、貧乏、病気、障害、高齢等で貧困、困窮に陥る家庭がある。
そして、こうした人たちに直接的、日常的に手を差し伸べられるのは、創価学会のみなのだ。
さらに、今日日本の選挙の投票率は、約50%なのだから、この数パーセントは、実際は10%近くになり、選挙のキャスティング・ボードを握るのである。
このことに最初に気づいたのは、小沢一郎で、彼は公明党と連携して「新進党」を作った。
だが、これは言わば一種の「禁じ手」であり、すぐに解消した。
現在の、自公体制はいつまで続くのだろうか。
今回の参議院通常選挙の結果が大変注目されるところだ。