『忠直卿行状記』が理解できるようになった

鳩山由紀夫元首相が、衆議院選挙に出ないことになったそうだ。

「宇宙人」と言われた鳩山氏は、さまざまな言動で話題をよんできたが、これでもういくら発言しても、今後は騒がれなくなるに違いない。

議員は辞めればただの人に過ぎないからである。

菊池寛の小説に『忠直卿行状記』があり、森一生監督、市川雷蔵主演の名作がある。

谷崎潤一郎にも、やはりお殿様がご乱行をしてしまう『恐怖時代』があり、蜷川幸雄の演出の舞台もある。

こうしたお殿様の「ご乱行もの」を見ていて、いつも思うのは、「こんなことってあるのだろうか」だった。

だが、今回の鳩山元首相の行動を見ると、

「お殿様のように育てられた人間というものは、周囲の意見等に煩わされることはなく、自分のやりたいようにやってしまうのだな」と思った。

今後は、「ご乱行もの」もありうる話として理解できるようになる。

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