年末は、することもないので、『レコード大賞』と『紅白歌合戦』を見る。
特に『レコード大賞』については、水原弘が取った第一回を見ていると思う。文京公会堂だったそうだが、その後大きくなり帝劇で行われるようになったが、2003年から12月30日に新国立劇場で行われている。国民に無関係な新国立劇場が一年で唯一国民と関係するイベントで、非常に喜ばしいことだと思う。
「新劇滅んで新国立劇場あり、だが同時にレコード大賞あり」と言うべきだろうか。
12月31日は、『紅白歌合戦』で、これも森光子や黒柳徹子が紅組の司会をている時代から見ている。
どちらも、「村祭り」であり、そのばかばかしさが年末行事にふさわしいと私は思う。
両方を見て感じるのは、男は応援団、女はチアリーダー風だと思う。
災害等に苦しんでいる国民への応援歌だというのだろうが、本当に悲しい時、大衆芸能の歴史を見ると日本人は励まされることよりも、一緒に泣いてくれることを好んで来たのである。
浪花節がその典型で、映画で言えば三益愛子が主演した「母もの映画」がその代表だった。
近年でも、「泣ける映画」があり、やはり日本人の伝統だと私は思うのだ。