『点と線』

テレビ朝日開局50周年記念番組で、さすがに豪華キャスト。
端役にも、山谷初男、不破万作、伊佐山ひろ子、樋田慶子らが出ていた。
時代考証はよくできていて、喫茶店で流れている曲が、『真珠採りのタンゴ』など。
ただ、この松本清張作品は、高名な割には、アリバイ崩しが飛行機利用など、現在で見れば当たり前すぎて、白ける。
映画では東映で小林恒夫監督でやっているが、もっとちゃちで、高峰三枝子の美しさのみが光る作品だったと思う。
そのため、ここでもアリバイ崩しより、主人公の下層の刑事たけしと上司との関係や家庭、また東京の警視庁の内部構造等に重点が置かれていた。

現在になり、かつてのたけしの娘内山理名と警視庁刑事高橋克典が再会する。
その役者が、池内淳子と宇津井健。
宇津井はともかくとして、池内と内山がよく似ているには感心した。目の辺りがそっくりなのだ。
だが、この宇津井と池内は共に、今はなき新東宝のスターである。

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