『遠い一本の道』

近所のビデオ屋に十年ぶりに行くと、こんな変なビデオがあった。左幸子監督の国労映画『遠い一本の道』。1977年公開。まだ労働運動が社会的にも意義を認められていた時代の組合映画である。脚本は今はなき宮本研。全体として、ドラマ部分はひどいが、SL等をドキュメンタリーに撮ったところはとても良い。撮影は記録映画の大ベテランの瀬川順一、さすがである。
国鉄保線員の井川比佐志と妻・左の話で、同僚が前田昌明・今井和子夫妻。
娘が市毛良枝で、その夫となるのが若き長塚京三。その同僚で、二人の婚約を告げにくるのが、西田敏行。殿山泰治、その他脇役も多数出演、恐らく戦後日本映画史上の最後の組合運動賛美映画であろう。

この頃は、実は日活ロマン・ポルノ全盛期で、日本で最もレイプされるのが上手い女優と言われた八城夏子が、活躍していた時代である。八城は、実は東映東京の売れない女優で、斉藤武市が撮った川谷拓三主演の映画『河内のオッサンの唄』には高校生役で出ている。
ロマン・ポルノは、映画界のまわりでうろうろしていた役者、女優を大量に映画デビューさせている。とても意義があったと思う。

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コメント

  1. 日本で最もレイプされるのが上手い八城夏子

    八城夏子さんを知ったのはあの探偵物語
    内村完爾刑事部長(警視長) になる前の片桐竜次さんが
    まだ暴走族だったころでした
    暴走儀式 79.11.6 監督 長谷部安春
    探偵物語第八話に …