昨日書いた大久保英太郎元横浜市会議長から聞いた言葉で、一番憶えている言葉である。
昭和54年1979年4月の統一地方選挙のとき、公明党と民社党は、所謂「公民共闘」を組んだ。
公明党と民社党は、自民党、社会党のどちらにも属さない「中道路線」ということで選挙協力をしたのである。
だが、その結果は、民社党が強い横浜では公明党は議席数を減らし、民社党は増やした。
その結果を見て、大久保英太郎議長は言った。
「公明党も堕落したな」
確かに、結果から見ればそうでしょう。
でも、大久保議長、あなたは、もっと前から堕落していたのではありませんか、と口に出したくなったのであるが・・・。
と言うのも、なくなられたから言うわけではないが、大久保英太郎さんは、社会党員でありながら、相当に金権的な体質があった。
実際、彼が市会議長になれ、しかも4年間も出来たのも、当時横浜の自民党の最実力者、鶴見区の市会議員で自民党団長だった横山健一氏との密接な関係があったからだ。
普通に考えれば、この癒着関係だけでもかなり問題である。だが、大久保先生は、そんなことは全く意に介しない人だった。
その頃、すでに「ロッキード事件」が暴露され、田中角栄は収賄罪で裁判中だった。
だが、大久保先生は、「収賄は犯罪ではなく、ああいうことはむしろソ連等の社会主義国家ですら当たり前のことだ」と公言していて私は仰天したものだ。
現在の自公政権を見ていると、大久保先生の言葉はある意味で当っていたし、その点ではなかなか先見性があったと言うべきかも知れない。