「人間万華鏡」

雑誌『シナリオ』連載中から話題騒然だった、白坂依志夫の「人間万華鏡」が掲載されている『シナリオ・別冊』が紀伊国屋にあったので買う。
シナリオ・ライター白坂の、映画界遍歴、特に女性遍歴を書いたもので、白坂版『鹿の園』である。

以前から言われていた彼の女性遍歴は本当で、左幸子、結婚した中川弘子、さらに無名時代の太地喜和子(当時は志村妙子)、団玲子、江波杏子、渥美マリ、嵯峨三智子などなど。

そして、一番驚くのは、団以下の女性とは、ハイミナール等の薬物を互いにやっていたこと。
死んだ映画評論家斎藤竜鳳が、薬物中毒だったのは有名だが、白坂も「薬友達」だったようで、その他当時の日本映画界には「薬の輪」があったらしい。
彼は、それを自分は酒が飲めないからと書いているが、大きく見れば彼らも1960年代の世界的な「ドラック・カルチャー」の渦中にいたということだろう。

また、結婚した妻中川弘子との離婚の原因を、彼女が自殺マニアで、頻繁にリストカットをするので我慢できず離婚したと書いている。
だが、中川弘子の自殺未遂は、どう考えても白坂の女性関係であることは明らかだから、この言い訳はかなり苦しい。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする