横浜市長選挙

8月30日に行われた横浜市長選挙は、民主党が推薦した林文子候補が勝った。
だが、実質自民、公明推薦の中西順治候補との差は、わずか35,671票だった。
当初、知名度から言って林の楽勝ではないか、と思われていたが、結果は意外だった。
そして、同時に行われた衆議院選挙結果と比べると大変興味深い結果が分かる。
衆議院で民主党に入れながら、林に投票しなかった人が随分いたのだ。
民主党の比例区の総得票数は、939,195だった。
だが、林文子は       910,297しかなかった。
つまり、最低         28,898は、他の候補に入れたか、白票を入れたのだ。
これは、何を意味しているのか。
言うまでもなく、前市長中田宏の辞任への不信が、林候補を中田の実質的後継者と捉えて、彼女に投票しなかったのである。
さらに、中西は自民、公明に加え、その他社民、みんなの党等からも支持を得て、林に肉薄した。
以上は、いかに中田宏前市長の辞任劇に、市民が疑問と不信を持っているかを端的に示すものだろう。
そして、最も驚くのは、まだ市選挙管理委員会事務局から正式な数字が出ていないので、衆議院比例区と市長選挙との総投票数で比較するしかないのだが、どうやら市長選挙では、白票あるいは、他事記載等の無効票が異常に多かったようなのだ。
衆議院比例区総投票数  2,042,236
市長選挙総投票数    1,985,206
差し引き           57,030 票である。
なんと5万7千票、約3%も白票、つまり誰も支持しない、とう言うのがあったのだ。
これは、上記の林と中西との票差よりも大きい。
もし、これが全部中西に入っていれば、結果は完全に逆転したのである。
だから、選挙戦中に、もし中西が中田宏前市長をもっと強力に批判していれば、この白票を始め多くの票を集められたと言うことになる。
期間中、中西はあまり中田批判はしなかった。多分、中田人気に遠慮したのだろう。
だが、今回の選挙は、自民党が民主から横浜市長を奪還する良い機会だったはずなのだ。
どうせ、市長選挙は民主の林が強い、と思ったところが自民、公明の敗北だったと思う。
自・公が、反中田宏で、強力に中田市制の批判を展開していたら、あるいは勝ったのかもしれないのだ。
やはり、選挙と言うものは、やってみないとわからないものである。  

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