無能な善人か有能な悪人か

よく無能な善人と有能な悪人との比較、どちらが良いかと言われる。
「地獄への道は善意に敷き詰められている」との文句も引用される。
鳩山由紀夫前首相と小沢一郎前民主党幹事長は、この典型のように見える。
本当にそうだろうか。
私は違うと思う。

悪代官のように見える小沢氏は、原理主義者ではあろうが、郷原信郎氏が証明するように、例の政治資金規正法違反は、本来は問題ではなく、悪人ではないようだ。
また、鳩山由紀夫氏も、今回の小沢道連れ辞任に見られるように結構したたかな人間である。
映画、テレビのサスペンス・ドラマのように、人間を単純に善人、悪玉に当てはめて考えることに私は反対する。
それを以前から私は「火サス的思考」と言っている。昔、日本テレビでやっていた「火おん曜サスペンス劇場」である。
どういうことかは、あの通俗的思考のドラマを思い出せばわかるだろう。

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