ラピュタの「映画探偵」特集、月曜日だがフィルムセンターが休日なので観客が多いと思うので早く行き、10時過ぎについたがやっと端の席に座れる。
廊下の布団席まで出ている超満員。
最初は、1927年の『忠治旅日記・甲州殺陣編』、早稲田の演博所有、1分のもので、忠治と追手の「徒競走」みたいなもの。
次は、失われたフィルム発掘の切っ掛けになった伊藤大輔監督の1927年『忠治旅日記』のフィルムセンターのデジタル復元版。
何度か見たことがあるが、やはり移動撮影と大河内伝次郎の表情はすごいが、言ってみれば、異常というしかない。
この忠治や農民への代官や金持ちの迫害や抑圧は、江戸時代のことではなく、製作当時の昭和初期の日本のことである。
反体制的作品を現代劇では作れないのを、江戸時代にして描いていて、歌舞伎が、世界を室町時代等にしているのと同じである。
この辺は、歌舞伎に詳しい伊藤大輔のアイディアだと思う。
最後は、これも19分しかないが、月形龍之介主演の『国定忠治・信州子守唄』
1936年のマキノトーキー作品で、監督はもちろんマキノ正博、忠治といえば大河内だが、月形の忠治も渋くて非常に良いなあと思う。