第三部は、園井は海外協力の仕事でカンボジアに行き、桑野は高峰三枝子が社長の東京日産で働くと、別々で始る。
だが、桑野は高峰のお供でタイに出張し、プノンペン在の園井とアンコール・ワットでわずか数時間再会する。
園井は、またしても現地会社の社長山村聡の娘入江美樹に惚れられてしまう。
入江は、当時人気のファッション・モデル。後に小沢征璽と結婚し、小沢征悦らの母になる。
入江の出演作は少なく、勅使河原宏の『他人の顔』くらいで、珍しい。桑野と入江が並んで歩くと、桑野は当時の女優では群を抜いてスタイルが良かったが、さすがに入江にはかなわない。
園井の建築の盗作騒動があり、それを仕掛けた業界ゴロ小池朝雄による桑野へのストーカー行為があり、相変わらず中山千夏の演技には笑わせられる。
その他、穂積の父北竜二が急死して一家が没落し、沢村貞子が宗教に走ったり、小池の別れた妻岸田今日子が出てきたりで、実にめまぐるしく楽しい。
最後は、園井の盗作疑惑も晴れ、二人が能登半島の岬で将来を誓うところで終わる。
この部だけ、タイトルで島倉千代子の同名曲『あの橋のたもとで』が流れる。
川崎市民ミュージアム