国立大学偏重の映画会社とは、どこあろう松竹である。
私が勝手に言っているのではない、東大出の映画監督高橋治が BSの番組で言っていたことである。
昨日の柳瀬元秘書官の国会での参考人証言で気になったのは、「4月2日に、東大学部の先生と会った」と再三言ったことで、この人は「東大以外は、大学ではないと思っているのか」と感じた。
庶民映画を標榜する松竹だが、実は官立大学偏重で、高橋の他、京大の大島渚、東大の吉田喜重と石堂淑郎、田村孟、さらに大した映画は作っていないが企画部にいて後に推理作家になった小林久三も東北大である。
戦前の小津安二郎も、木下恵介も大学を出ていないが、戦後はほとんど大学出になり、それも国立大に偏重するようになった。その点は、下層階級の党であるはずなのに、戦前から徳田球一を除けば、その党首がほとんど東大出である、日本共産党とよく類似していると言える。
松竹の本社でも、城戸四郎は言うまでもなく東大、さらに意外にも奥山融や永山武臣も京大卒である。
まあ、「俺は東大を出ているのだ・・・」という「誇り」は、多分そのために努力しただろうと思うとその気持ちは分からないわけではないが。