1991年の春に、横浜市から派遣されて英語の研修に3か月間富士山の麓の施設に行かされた。すべて英語だけの授業で教員は、20代のアメリカとカナダ人の男女だった。
彼らの一人と話していて、驚いたことの一つに、アメリカの高校では、微分は教えていないということだった。
彼が言うのは、「微分と言うものがあることは知っている、それは高校では理科系の大学に行く連中だけが特別に教えられるもので、文系だった自分は習っていない」と言った。
「日本では、理科系だろうと文系だろうと全員が習うぞ」と私は自慢しておいた。
もちろん、微分を習ってどれほどの意味があるのかと言えば、それまでだが。まあ、鈴木忠志のやる演技術には、微分の影響(無限に接近するという考え方)があるように思うのだが。いかがでしょうか。
アメリカの方が、日本よりも大学進学率が高いそうだが、問題はその内容であると私は思う。