走攻守、揃ったキャッチャーは必要ない

日本シリーズは、ソフトバンクの優勝で終わり、MVPには捕手の甲斐選手になった。広島の盗塁をすべて阻止し、攻撃のリズムを狂わせたからだ。

だが、彼のシリーズでの打撃はまったく大したことはなかった。低打率で、MVPに選ばれたのは、1960年の大洋・大毎の日本シリーズでの近藤昭仁以来だろう。

しかし、私は、甲斐のような打撃はほとんど駄目の捕手が評価されたことは非常に良いと思う。本来、捕手はほとんど打てないのが常識で、南海の野村克也や巨人の森昌彦、ヤクルトの古田などのように打撃のタイトルを取るような捕手は例外なのである。

キャッチャーでも走攻守揃った選手と言われたのは、中日ドラゴンズに入って活躍した中尾孝義が最初だったと思う。

走塁は無理としても、捕手に打撃を求めるチームは多く、巨人でも小林をあまり使わない状況なのは問題だと思う。

私が思うのは、捕手は投手へのリードと走塁阻止に頑張っていればよく、バッテングはたまに打てば良いのである。

その意味で、甲斐は捕手の本来の意味を教えてくれたと思うのだ。

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