相変わらず放送大学を見ているが、中では「レジリエンスの諸相」が面白い。
先日は、担当の稲村先生と京大学長の山際先生の話が非常に興味深かった。
山際先生の言では、人間と動物の大きな違いは、食物の摂取とセックスだそうだ。
動物は、食べ物を取っていることをほとんど他に見せないが、セックスは大っぴらである。
これに対して人間は、食物の摂取を隠すことはなく、逆に性行為は普通な当事者だけで他人には見せない。
これは、人間が500万年前にアフリカの熱帯雨林から出て、サバンナに出た時、他の者が取ってきた食物を共に摂取する、つまり他の個体を信頼することがホモサピエンスの特質となり、独自の社会性を作るようになったのではないかと言う。
性行為を当事者のみにして隠すようになったのは、家族の作り方と人間の子が大人になるのに時間が非常にかかることから来たものだそうだ。
いずれにしても、人間は他の動物にはない他の個体を信じる性向が強くあるのだそうだ。
トランプにもあるのか疑問はあるが。
レジリエンスとは、復元力のことで、人間の柔軟性の総称であるようだ。