サスペンス劇として、評価の高い作品だが、今回初めて見ることができた。
脚本は井出雅人と瀬川昌冶、監督は三人娘の『ジャンケン娘』など、東宝娯楽映画のエースの一人杉江敏男。
話は、スキーバスに強盗殺人犯が紛れ込み、そこに偶然刑事の小泉博も愛人淡路恵子と乗っていて、次第に犯人を追い詰めるというもの。
犯人の佐藤允の他、千秋実、多々良純、森川信、塩沢とき、中谷一郎など個性のある役者が出ている。バスガイドがきれいだな、と思ったら、なんと扇千景前参議院議長様。
シナリオが大変上手くできていて、監督の杉江自身が「一番好きだが、会社には喜ばれなかった作品」だそうだ。
杉江は、撮影台本にはコンテを印刷してスタッフに配ったそうで、大変効率的に作ったそうだ。彼は、意外にもヒチコックが好きで、彼のようなサスペンスものを作るのが念願で、その意味では会心作だったようだ。
中で、スキー客の大学生が、変な山の歌をコーラスで歌うのが、歌声運動みたいだった。
この時期の映画では、大学生というと、すぐに歌声コーラスになるのは、実に困ったものだったと思う。
シネマ・ヴェーラ渋谷。
この映画館は、良い作品を上映するのは有難いが、この日も上映のピントが甘いのが気になった。
特に、1時間くらいを過ぎると、かなりピンボケになるのは、いらいらされられた。
コメント
扇千景
昭和32年(中学1年)田舎の二番館で観ましたがともかくバスガイドの彼女がキュートで可愛かつたのがいちばんの印象でした
国会ではよくお目にかかつていましたが映画はその後一度も観ることができません
あの輝きをもう一度目にしたいと望んでいますがBSもレンタルも再映もなく残念です
羨ましく思います
バス車掌の時代
あのころはまだバス車掌の全盛で
「バスガイド」なるものはなく「バスガール」でした
訂正します
Unknown
『東京のバスガール』というヒット曲もありましたね。
初代コロンビア・ローズという女性歌手でした。