1961年秋に新東宝がつぶれ、その後継の配給会社として大宝が作られ、大島渚の『飼育』ほか、6本の作品を配給したが、数ヵ月後1962年始めにこれも倒産してしまう。
だが、その作品は、倒産時のドサクサで紛失し、『飼育』以外は、行方不明とされてきたが、シネマトライアングルが発掘し、昨年から上映してきた。
今回は、小野田嘉幹監督の『黒い傷跡のブルース』と柴田吉太郎監督の『黒と赤の花びら』が、再度上映された。
『黒い傷跡のブルース』は、ヒット曲に合わせて作られたもので、日活でも小林旭、吉永小百合主演で映画化され、主題歌を小林旭が歌っている。この大宝作品では、主題歌はなし。この曲は、演歌のような感じだが、一応外国曲のようだ。
シナリオが、猪俣勝人で、真面目なきちんとした映画の多い猪俣勝人が、なぜこのような二流アクション映画の脚本を書いたかは不思議だが。
多分猪俣は、すぐに大宝で自分の監督で映画『大吉ぼんのう鏡』を作ることが決まっており、これとのバーターで書いたのではないかと思う。
できは、日大芸術学部の大先生としては、生徒らに自慢できないレベルと言っておけば良いだろう。
主人公が、牧真介と島崎雪子では、面白くもなりようがないが、アクション映画として全く駄目なのは事実。
監督の小野田の真面目さも、娯楽映画の面白さを作り出すものには邪魔だった。
ラストは、ジャン・ギャバン主演の『望郷』のいただきである。
『黒と赤の花びら』は、娯楽映画の名手宮川一郎のシナリオなので、 最後にひねりもあり、なかなか面白かった。
話は、船の保険の調査員安井昌二が、海難事故の沈没で行方不明となり、それを調査する同僚天知茂と婚約者上月佐知子の恋の行方。
横浜港で、天知茂の調査に協力する、ハマのことなら何でも知っている大友純が最高である。
ラストについては書かないが、さすが宮川一郎。
上月佐知子は、ルックスもやや似ているが、声と台詞は完全に浅丘ルリ子にそっくりであることに気づいた。
高速道路下・TCC試写室
帰り新橋に出ると、日本共産党が「反原発」の集会をやっている。
宣伝カーには、社民党の福島みずほも乗って、「反原発」を盛んにアピールしている。
ノンポリの市民、主婦等を含め大変な勢いである。
必ずしも、反原発に反対するものではないが、無智と恐怖を元に、やたらに騒ぐのはどうかと思う。
横浜の某議員の掲示板にも同様の傾向があるそうだが。
コメント
大宝映画
mixiのコミュニティーから、この企画の案内が来たのですが、関西から行くのは大変で断念した所、丁度この話題を載せて頂いたので嬉しいです。
尚、これはmixiチェックさせて頂きましたので。
わざわざ来るほどのものでは
主催者には申し訳ありませんが、わざわざ関西から来て見るほどの作品じゃないでしょうね。
特に『黒い傷跡のブルース』は。
日活の野村孝監督の方が遥かに上だった。これには、吉永小百合がバレーを踊るという珍場面もあります。
MIXIチェックってなんですか。
mixiチェック
指田さんのこの部分(大宝映画)のブログを、mixi内で私のマイミクさんが読めるようにしました。
Unknown
よく分からないけれど、どうも有難う。