薩摩琵琶もいろいろのようだ

上大岡の「ひまわりの郷」で、『能楽らいぶ 能と薩摩琵琶』が行われた。
能の観世流のシテ方・中所宜夫、薩摩琵琶錦心流中谷派の荒井姿水、さらに観世流シテ方の若手遠藤危喜久。

自慢ではないが、私は能が嫌いで、なるべく見ないようにしているが、今回見に行く気になったのは、薩摩琵琶の公演が見られるからだった。
演目は、今話題の『平家物語』からで、『熊野(ゆや)』『忠盛都落』『大原行幸』など。
公演は、中所と遠藤が謡いをし、中所がときどき能を舞い、荒井がアクセントを琵琶で付ける形だった。
全体としては、やはり能の退屈さを払拭させるものとは言えず、私も何度か寝てしまった。

荒井の薩摩琵琶は、大変なものであることが素人の私でも分かるが、先日国立劇場で見た須田誠舟先生とはまた違い、きわめて繊細で流麗なものだった。
これは、鹿児島で継承されてきた本来の薩摩琵琶とは少々異なり都会的に洗練されたものなのだと思う。
日本の伝統音楽、芸能は極論すれば、一人一派的なところがあり、師匠それぞれによって個性があり、結構違うようだ。
港南区区民文化センター ひまわりの郷

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