「映画『あにいもうと』の昭和史」をします

11月18日、水曜日の午後2時から、野毛の横浜市中央図書館(5階会議室)で、「映画『あにいもうと』の昭和史」をします。

昭和10年に発表された室生犀星の小説『あにいもうと』は、昭和11年木村荘十二監督、戦後の昭和28年に成瀬己喜男監督、そして昭和51年に今井正監督で作られ、いずれも時代をよく反映した名作になっています。

それぞれの作品の一部を上映しながら、映画の裏に隠された時代と社会を考えます。特に、肉体労働の変遷と、男女関係の変化についても考えてみます。

平日の昼間ですが、ご都合のつく方は、ぜひおいで下さい。入場無料です。

申し込み等はありませんので、直接当日会場においで下さい。

開場は1時30分で、入館は1階の図書館通用口からエレベーターで5階にお上がりください。

                                    

                       

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コメント

  1. КРАСНАЯ СОСНА より:

    『兄いもうと』(1936年 木村 荘十二監督)をyou tubeで見ました。
    『あにいもうと』(1953年 成瀬 巳喜男監督)も名作でしたが、戦前版とはまるで衝撃度が雲泥の差です。

    この映画(『兄いもうと』)などを見ると、日本映画はすでに戦前に完成されており、全般的に言っても戦後映画は戦前作品の単なる模倣に過ぎないのではないかと思ったりします。

    「さすらい日乗」様は、褌姿の川人足たちのシーンが秀逸だと書かれておりますが、小生はもん(竹久千恵子)が兄の伊之(丸山定夫)と口喧嘩をする場面に圧倒されました。

    戦前にもこのような凄い女優がいたのですね。

    「さすらい日乗」様の他の『あにいもうと』評を見ると今井正監督+秋吉久美子・草刈正雄が一番優れているとか。

    今井版の『あにいもうと』は未見ですが、当時はあまり話題にもならず、作品もヒットしなかったように記憶しています。

    特に、件の激しい言い争いは日本映画史上の最高の名シーンとまで書かれているほどですので、是非見てみたいものです。

    それほど秋吉久美子は良かったのでしょうか。

  2. さすらい日乗 より:

    今井正の『あにいもうと』は、1976年のキネマ旬報のベストテンでは6位、読者選出ベストテンでは4位になっています。ですから結構当り、評価も高かったと記憶しています。ぜひ、見てください。私はNHKBSで放映したのを録画して持っています。

    木村壮十二作品では、主演の大川平八郎も、竹久千恵子も欧米的な俳優の一人でした。これは、不道徳な事件を起こすような連中は西欧的な男女だという意味とも思えますね。

    戦後版は、久我美子の比重が大きくなっていて、その意味では女性への問題意識が強くなっていると思います。
    木村版の竹久千恵子の妹役の堀越節子は、森雅之と結婚していたことがありますが、離婚しています。
    ちなみに、今井作品も、成瀬巳喜男作品の水木洋子の脚本を使っています。