秋吉久美子が一番良かった頃

11月27日のブログに秋吉久美子の初主演作『16才の戦争』について書いたが、この映画を見るためわざわざ東中野まで行ったのだが、なんと近くに出来たツタヤにDVDがあった。

秋吉が一番良かったのは、1970年代中頃だったと思う。
具体的には、藤田敏八の三部作(『赤ちょうちん』『妹』『バージン・ブルース』)の中の『妹』
野村芳太郎の『昭和枯れすすき』
今井正の『あにいもうと』だったと思う。
当時の主演作すべてを見ているわけではないが、これに追加すれば山根成之の『突然、嵐のごとく』あたりか。

どれも、林隆三(『妹』)、高橋英樹(『昭和枯れすすき』)、草刈正雄(『あにいもうと』)らの妹役である。そして、どれも出来の悪い、かなりふしだらな女である。
どれも好きな映画だが、『妹』はいい出来だったと思う。
この中では、秋吉の夫(実は殺してしまっているのだが)の兄・村野武範が、姉(横山道代)の夫・伊丹十三から迫られて拒否すると、伊丹が簡単に自殺してしまうところ。林の恋人らしき吉田日出子(柔道家であるのがおかしい)が秋吉のことを「あんたは、噂の女だったのよ」というところなどであった。

今井正は『あにいもうと』で秋吉を使ったとき大変気に入って、「高峰秀子の再来だ」と言ったそうだ。このとき、秋吉の妹は、池上紀実子で、当時は秋吉の方が遥かに上だったが、今や池上は2時間ドラマに多数主演するなど、立場は完全に逆転している。

秋吉は、当時は内田栄一の奥さんがマネージャーをしていたのだが、それがなくなってから良くなくなったのだろうか。
『深い河』(監督熊井啓)で、愛に悩む女などというミス・キャストもあった。これは、相手役の奥田英二も女嫌いで悩む役なのだから、主演二人がミスキャストだった。
あの映画が、世界の三船敏郎の最後の出演作品になったのだから、ひどい話である。

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コメント

  1. 雷座 より:

    十代の頃のアイドル
    秋吉久美子さんは私の十代の頃のアイドルでした。
    はじめて見た映画が「妹」(「青葉繁れる」との2本立て)
    でした。あの頃の彼女は輝いていました。
    しかしなんで「ねり」って名前だったんでしょうかねえ。
    印象に残っているのが、新人女優「吉田由貴子」さんの声、山田パンダの刑事役、三輪車が宙を舞うシーン、林美雄のパックインミュージックから流れるユーミンの「くもり空」。
    「赤ちょうちん」のラストはつらいですね。
    山本コータローのにやけた顔が印象的です。
    藤田敏八監督のために泳いだといわれる「バージンブルース」。
    「昭和枯れすすき」は秋吉久美子さんの印象は全くなし。高橋英樹が「現代劇は似合わないなあ」って印象だけ。
    「16才の戦争」も確か文芸坐地下かなんか見ているけどほとんど記憶にない。もう30年近くも前の事だものなあ。
    なんとなく懐かしくてコメントしてしまいました。

    藤田敏八監督3部作終了後は「郷ひろみ」と競演する彼女は見たくなく、「サード」の森下愛子、「インディアンサマー」の浅野温子に走ったのでした。