『闘いつづける男』

1961年の和田浩冶主演のボクシング映画。
監督は和田作品の多い西河克己、新人ボクサーの和田のトレーナーが葉山良二、女マネージャーは白木マリというお馴染みの連中。
悪役で八百長試合を強要するのは、金子信夫、井上昭文ら。
和田のライバル・ボクサーは、郷英冶だが、郷はかなりボクシングが上手い。実際にやっていたのか。

日活の普通の娯楽映画だが、なかなかよく出来ていた。
映画が少しだれてくると、キャバレー・シーンやシンクロナイズド・スイミングのシーンなどを入れて興味をつなぐのはさすが西河克己。
貧乏ボクシング・ジムの親父が殿山泰司で、その娘が吉永小百合だが、シンクロをやっていて水着姿もあるという珍品。
吉永には、小林旭の映画『黒い傷跡のブルース』でのバレー・ダンサー姿もあったが、水着シーンは初めて見た。

最後は、勿論ボクシング試合も勝ち、金子らの悪党も撲滅し、和田はいずれ吉永と、葉山も白木と結ばれることを示唆して終わる。
和田と葉山がトレーニングで走るのが、渋谷の宮益坂の頂上あたりだが、道路はまだ整備中、周囲に高層ビルはほとんどなく、道路が異常に広く見える。
昭和36年はまだそんなレベルだったのだ。
チャンネル・ネコ

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