蜷川幸雄の役者時代 2005/5/3 演劇 蜷川幸雄が役者だったのは有名で、彼自身は駄目な役者だったとよく書いているが、映画ではかなり活躍している。 篠田正浩の『暗殺』では、清河八郎の高弟で清河の詩吟に合せて踊るし、吉田喜重の『樹氷のよろめき』では準主役だった。 テレビにも随分出ていて、和田勉が演出した『サヨナラ三角』は傑作だった。 『七人の刑事』では、殺人犯で映画館の映写技師のもあった。 大変いい加減な技師で、いつも部屋にひっくり返っていて、観客が「フィルムが切れたぞ」と騒わがれてやっと起きるという人間だった。