今年の政治は

ここでは基本的に政治のことは書かないことにしているが、正月なので勝手に今年の政治を予想する。

今、マスコミでは、菅直人内閣の評判が最悪だが、国民の支持も本当にそうなのだろうか。
去年の参議院選挙では、実は民主党の得票数は自民党よりも多く、敗北は戦術的なものと都市部の定数が少ないことによる結果である。
この傾向は、この10年くらい不変で、今もそう変わっていないのではないと思う。
みんなの党は、掲げている政策はともかくとして、渡辺喜美代表が強面すぎるのではないか。
参議院選挙では一人勝ちだったが、今後はそうは伸びないのではないと思う。言っていることが、あまりにも非現実的である。
昨年唯一の大型選挙だった福岡市長選挙では、自民党候補が勝ったが、実は得票数でみれば民主系2人の候補の合計の方が多かった。自民は当初立候補していた女性候補を途中で引き摺り下ろすなどして、結局自民候補が勝った。
だが、そこまでやっても民主系候補の方が得票数は多かった。これは明らかに候補者を一本化できなかった民主党中央の敗北であり、支持が減っていることではないのだ。

菅直人首相は、権力への執着が強いそうなので、総理大臣は辞めず、このままの低支持で4月の統一地方選挙まで行くのではないか。
内閣改造や小沢一郎の国会招致等をクリアすれば、なんとか持つだろう。
そして、統一地方選後は、公明党との連立になると私は思う。

公明党は、統一地方選までは民主党に対して独自路線を取らざるを得ない。彼らにとって、地方選、特に市町村議会議員選挙は最も重要だからである。だが、地方選が終われば、民主党と協調するのが彼らにとっては最上の策となる。
なぜなら、公明党・創価学会にとって、地域での一番の敵は、町内会長、各種団体の長のような「草の根の自民党支持者」だからである。
逆に言えば、草の根の自民党員が一番嫌うのが、民主党でも共産党でもなく、公明党・創価学会なのである。
なぜか。
彼ら草の根自民党に言わせれば、「学会員は、働かず怠けていて、最後は行政に頼って生活している連中」からだそうだ。
これは、確かにそうした一面はあり、逆に言えば日本の社会の「セーフティーネット」を学会が担っているわけでもあり、行政を補完しているとも言える。
だから、行政に基本的に立脚し、社会保障の充実を掲げる民主党と公明党は、一番親和性が強く、約10年間自民党と公明党の連立が続いたのは、むしろ組み合わせとしては異常な状態だったのである。

今回、地方選挙も迫り、横浜や神奈川の自民党の候補を見ていて思ったことがある。
かつて「自民党をぶっ潰す!」と言った小泉純一郎の台詞がこのでも実現されているな、と。
郵政選挙のときの杉村泰蔵のような「勘違い候補」が散見されるのだ。
かつての自民党が持っていた「良質な保守」は、どこへ行ってしまったのだろうか。

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コメント

  1. ほんだ より:

    Unknown
    >昨年唯一の大型選挙だった北九州市長選挙

    福岡市長選です。

  2. さすらい日乗 より:

    Unknown
    いつもいつも有難う。
    直します。