『維新の曲』

1942年、日活、新興キネマ、大都映画が統制で合併した時、その記念で作られた大作。
監督は牛原虚彦で、主演は、阪東妻三郎、片岡千恵蔵、市川右太衛門、嵐寛寿郎という大豪華キャスト。
大友柳太朗などは、ただの端役。

阪妻が、やはり主人公で坂本竜馬だが、今のように「りょうま」ではなく、自分でも「りゅうま」と名乗っている。
当時は、そう呼んでいたのだろうか。
右太右衛門が桂小五郎、千恵蔵は西郷隆盛、寛寿郎は徳川慶喜というなかなかの適役である。
池田屋事件から、近江屋で坂本が暗殺され、それでも「維新はまだまだ、でも桂や西郷がいるからできる」と言うところがクリマックス。
最後は、官軍となった西郷と桂が馬上で会話しているところで終わり。
結局、幕末の薩長連合を、当時の戦争体制への挙国一致、国民の団結を訴えになぞらえる作品。
最後に、「国債を買いませう」と出るのが非常におかしい。
チャンネルNECO 

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