幸福の科学が作った映画『神秘の法』の公開が今週の金曜日までというので、見に行くことにする。
見た結果は、「この程度では、映画『人間革命』を作った創価学会には、まだまだ足元にも及ばないな」であった。
『人間革命』は、続編しか見ていないが、製作田中友幸、脚本橋本忍、監督舛田利雄、主演は丹波哲郎で、大変面白い作品で堂々たる演説映画だった。
正編も見たいのだが、なかなか上映されず、ビデオも高価なので、まだ見ずにいる。
さて、『神秘の法』は、言うまでもなく大川隆法の指揮の作品のアニメ映画である。
東アジアの、明らかに中国を思わせるゴドム帝国は、専制独裁国家で、日本に攻め込んできて、あっと言う間に占領してしまう。
日本は、東アジア共和国の一部、第一特区と呼ばれるようになるが、日常生活は普通に行われているようで、この辺はどうなっているのかは不思議。
だが、そこに国境なき医師団を思わせる地球医師団の医師の獅子丸翔らが、ゴドム皇帝に反逆して蹶起する。
このゴドム皇帝は仮面を被っているのだが、デーモン小暮ソックリで、おかしい。
最後、帝国の軍隊によって獅子丸は逮捕され、巨大な競技場で処刑される。
だが、神の如き光の力で生き返る。
そして、大川隆法の演説になる。
「この世には、見えないものが存在していて、それには力がある。金よりも何よりも重大なものは心だ。
また、宇宙人も地球に同居している」のだそうだ。
「へえそうなの」と言うしかない。
終わって帰るとき、明らかに重度の身体障害の方と介護の親族が複数いた。
思い出すのは、パシフィコ横浜にいた時に見た、キリスト教の伝道集会「ペンテコステ日本大会」だった。
そこでは、小坂忠、久米早紀(久保田早紀)、本田路津子など、ミュージシャンでキリスト教徒の公演が大々的に行われていた。
そして、階段の踊り場で、一人の中学生くらいの男の子が寝ていた。
それに向かって中年の夫婦が話しかけ、じっと祈っているのであった。
おそらく、重度の身体障害で、歩行もできないのに違いない。
そうした子を持った両親が、最後の手段として宗教にすがるのは仕方のないことなのだろうと思った。
109シネマズMM横浜