『陸軍中野学校』から70年 新人監督映画祭前夜祭


昨夜は、今日から始まる新人監督映画祭の前夜祭に行く。
中野の北で、このように大規模な再開発が出来ていたとは知らなかった。
サンプラザの横だが、ここは警察大学校があったところで、戦前は陸軍中野学校があったところである。
市川雷蔵の椎名中尉も、ここで研鑽を積んだのかと思う。
キリンビールの本社が原宿から移転してきた他、多くの企業が立地し、早稲田大学、明治大学、帝京平成大学があり、行く途中では多くのサラリーマンや学生が中野駅に急ぐのにすれ違った。

新人監督映画祭は、今回が1回目で、中野の地元の観光協会等絶大な後援の下で行われているとのこと。
協会の会長がご挨拶の中で、「中野区は18歳から22歳までの人口が全国で一番多い」とのことで、地方から大学進学で上京した学生が最初に住むのが中野なのだそうだ。
サンプラザがあるが、意外にも中野には地域イベントがなく、これを中心に今後もやっていきたいとのことだった。
中野区では、観光協会、商工会などが1本化されたので、区役所は「民間が一つになればやりますよ」という逃げ口上が使えなくなっている状況だそうだ。
実に良いことである。
この映画祭の公募シナリオの審査委員の徳永富彦さんをはじめ多くの方とお話した。
今、日本の映画界で一番の問題は、若手が作品を作っても上映する場所がないことである。
勿論、近年やたらと映画学校が増え、機材の発達で容易に映画が作れるようになり、巷には監督がいくらでもいて、作品も玉石混交である。
だが、ともかく上映されることが第一で、最近映画館の数は非常に減っているので、作品は増え、上映場所はないという状態である。
その意味で、この映画祭は今回は100本以上の作品が上映されるとのことで、大変に意義深いと思う。
議長の和田敦也さん、代表で大学時代の後輩の一人の大高正大に激励の言葉を残して、この大ビル群を去る。
数年後には、中野区役所とサンプラザを建替えて、統合したコンベンションや劇場のビルを作るそうだ。
中野区は、地理的にみれば東京の中心に位置しているが、そうなると本当に東京の中心になるだろう。

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