森下の渡辺信夫さんの私立図書館の眺花亭で月1回行われているイベントに行く。
その夜は、長崎の軍艦島のテレビ映像で、大部前に作られたものらしいが、相当に詳しく内部をレポートしている。
軍艦島は、正式には端島の名の三菱鉱業の炭鉱で、きわめて高質な石炭を産出した高島炭鉱の鉱山である。
明治時代からあり、当初は端島の北東部の中の島に炭鉱が作られたが、水が出るとのことで端島に移り、本格的に鉱業が開始された。
そして狭い島に多くの労働者が住むために大正時代に鉄筋コンクリートの高層住宅が作られ、その外観が戦艦土佐に似ているとのことで、軍艦島とよばれるようになった。
確かにその住宅はすごくて、大正、そして戦前から、このような高層建築が作られていたのは信じがたいことだが、そのくらい石炭産業が儲かっていたということだろう。
驚くのは、この高層住宅群で、小学校の給食用のものの他、エレベーターが一切ないことで、昔の肉体労働者は本当に足が丈夫だったのだなと思う。そのくらいの体力がなければ炭鉱労働は務まらなかったと言うべきか。
勿論、地下の行動に降りるエレベーターはあったが。
内部は、テレビ、冷蔵庫、ステレオなどが廃棄されていて、昭和30年代にタイムスリップした感がある。
どうやら三菱電気製らしいのはさすがだが。
小さな島にはなんでもあり、商店から映画館まであり、数は少ないが遊郭もあったそうだ。
ここに韓国や朝鮮などの人間が働いていたかは、分からないが、恐らくいただろうと思う。
一度は行って見てみたいと思った。