高橋由伸が3位の責任を取って監督を辞任し、そのために阪神の金本も辞めたのは非常に良かった。
もともと、4年前に原が巨人の監督をやめた時、巨人のフロントは川相を中継ぎ監督として考えていたはずだ。それが、横浜がラミレス、阪神が金本と人気者を監督にしてしまったので、本当はすぐに監督をする気のなかった高橋を無理やり監督にしてしまった。それは、やはり無理だったのだ。
そして今回、また原辰徳を監督にした。
本当は、松井にしたいのだろうが、賢明な松井はそう簡単には巨人の監督を受けないので仕方のないところだろう。とりあえず原にやらせ、同時に阿部慎之介に監督修行をさせて阿部にするつもりなのだろうと推測する。
そのことは、今回の原のコーチ陣の編成を見てもよくわかる。彼は、選手の能力を見る力は凄いと思うが、人間を見る目はないことがあらためてよくわかった。
女性については、例の1億円問題に象徴されるように見る目がないことがはっきりとしている。これについては、2015年7月13日に書いたので、見てもらいたいが、投手の菅野は原の甥ではなく、実の子である。こうしたスキャンダルは、王や長嶋にはなかったもので、やはり人間のレベルが違うと言える。
そして、今回は男についても見る目が全くないことがよく分かった。投手コーチに宮本を、打撃コーチに元木を起用していることだ。
鈴木を走塁のコーチにしているのは評価できるが、宮本と元木は、簡単に言えばただのゴマスリ男に過ぎず、こんな連中をなぜコーチにするのか、私には理解できない。
彼ら二流選手は、当初は長嶋に、その後は清原にゴマを擦って巨人と関係マスコミで生き延びてきた。
もちろん、本来プロ野球選手は、税法上は個人事業主だが、球団との関係ではサラリーマンでもあり、球団の組織人としてゴマを擦って生きるのも、個人の自由である。
だが、そんな人間が後輩の選手たちに尊敬されるだろうか。まずありえないことだと思うが、原辰徳は、今回の監督がそう長くはないことも見通して、周囲にゴマスリ人間を集めたのだと私は思う。
巨人軍のフロントは、随分と見くびられたものである。
「歴史は繰り返す、二度目は悲劇として、三度目は喜劇として」と言ったのは、安倍晋三だったっけ。