森友学園への国有地の払い下げ問題の異常さは、森友学園側の財財務局等への陳情が25回以上といよいよ異常な事態が明らかになってきた。
以前も書いたが、私が港湾局の財産担当の係長をやっていたとき、貸付先のトラック会社が、きちんと使用していないのではと思われたので、社長(と言っても30位の若者だったが)を呼び出して事情を聞いたことがあった。すると夕方、保土ヶ谷区の自民党の某議員から、「あまり民間の業者をいじめるなよ!」との電話がかかってきた。勿論、それだけで、私たちはその業者への扱いを変えるようなことはしなかった。そう考えると陳情が25回というのは、それだけで異常というしかない。
さて、この森友学園理事長の言動で興味深いのは、昭和天皇や今上天皇への言及がほとんどないことであり、明治天皇が出した「教育勅語」を至上のものとしているらしいことである。
戦前の「昭和維新」時代も、右翼や青年将校らが言っていたのも、「昭和天皇には君側の奸がいて、本来の日本精神ではなく、西欧化しているので、これらを取り除け!」というもので、これは2・26事件等につながったのである。
これは昭和天皇の意思に反するものであり、天皇は2・26事件で重臣が殺されたのを知ると激怒し、「余自らが近衛兵を率いて鎮圧せん」と言ったのである。
今、天皇陛下は、ベトナムを訪問されている。こうしたことも、「愛国者たち」には不愉快なのだろうか。