酔っ払いのセールスマンだったエルマー・ガントリーは、テントでキリスト教の伝道しているジーン・シモンズを見て、その美しさに一目で惚れて彼女の一行に付いて行き、言葉巧みに彼女に取り入り、説教をさせてもらうと大受け。
セールスマンなので、面白おかしいトークは巧みなのだ。
彼らは、田舎の民衆の素朴な宗教心に訴えて、「信仰復興運動」を大々的に展開し、ついには大都市にまで進出する。
そこでは、新聞に正体を暴露されるが、逆にラジオを使って人気を得る。
最後は、ランカスターの若い頃の女で、今は売春婦になっている女とのキスしている写真を新聞に暴露されるが、女が真実を述べ再び民衆の理解を得る。
だが、不注意からの火事で教会は焼け落ち、ジーン・シモンズも死んでしまう。
原作はシンクレア・ルイスで、この人は左翼的な作家だった。
1960年に脚本・監督したリチャード・ブルックスにあったのは、1950年代のアメリカで猛威を振るった「赤狩り」だろう。
一部の人間とマスコミの扇動で、どうにでもなってしまう民衆の無知な姿である。
だが、バート・ランカスターのトーク、演説、手法がも誠に面白く、2時間以上の長い作品だが、とても面白かった。
音楽は、アンドレ・プレビン。
監督のリチャード・ブルックスと主演女優のジーン・シモンズは結婚していたこともあるそうだが、ジーン・シモンズが大変きれいだ。