小林旭は天皇になれた

BSで吉永小百合の『伊豆の踊子』を見ていて、撮影中にわざわざ伊豆まで吉永小百合に会いにきて監督に迷惑をかけた川端康成の話を思い出した。西河克己の『西河克己映画修業』を再読すると、小説『孤独の人』の映画化のとき、最初は皇太子、つまり現在の天皇の役は小林旭だったと書いてある。
映画『孤独の人』は、当時の皇太子、現在の天皇のご学友・藤島泰輔が書いた小説で、とても話題となり、目ざとい児井英生プロデュサーが日活で映画化した。
結局、皇太子役は公募の洗濯屋のお兄ちゃんがやったのだが、西河克己が最初にキャスティングしたのは、小林旭だったのだそうだ。
もし、やっていれば『明治天皇と日露大戦争』の嵐寛寿郎に次ぐ天皇役者になったわけだ。

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