IR法案ができたが

「IR法」ができて、横浜市中区の山下ふ頭も、その候補地であるらしい。

だが、私はここにカジノ場を作ることには反対である。理由は簡単で、ここは横浜市有地がほとんどないからである。

山下ふ頭は、もともとは戦後、新興ふ頭などが米軍に接収されているので、その代替ふ頭として国が埋立をして作ってくれた港湾施設である。だから、ここは基本的には国有地と民地しかなく、横浜市の土地はない。

以前、港湾局長の伊東慎介君にもそれを言うと、

「本牧の国有地と交換したので少しはありますよ・・・」とのことだった。

そつのない伊東君のことなので、いろいろと考えているのだろうが、それでも大変だと思う。

今、桜木町駅に降りると、みなとみらい地区の繁栄に、関係者の一人だった私でも驚くし、うれしいと思う。

その理由は、このエリアでは、元々横浜市は結構私有地を持っていたし、埋立事業、区画整理等によって横浜市の私有地を保有したからである。だから、市の考え方を反映させる開発ができたのである。

俗に、事業には「人、モノ、金」が必要と言われるが、山下ふ頭での事業については、人や金はなんとかなるにしても、物はないのだから横浜市が主導権を持って行うのは難しいのである。やるなら、もっと別の場所でやるしかないと思う。

事実、藤木幸夫さんなど横浜の港湾運送事業者が反対しているが、それを「彼らは自分たちがもうからないので反対なのだ・・・」と揶揄する向きもあるが、その本質は横浜市が主導権を持てないことを危惧している「親心」からだと私は理解している。

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